署名のお願い
特別保護地区へ指定することを求める署名のお願い
西中国山地国定公園に指定されている細見谷は、広島市を貫流して瀬戸内海に注ぐ太田川の源流域にあたり、全国的にも稀な規模と構造の渓畔林を有しています。細見谷には、2カ所の盆地状の氾濫源に幅の広い渓畔林と湿地が発達しており,ここが森林に暮らす陸生生物と川辺の水生生物とが相互作用する模範的なエコトーンとなっていることが、近年の生態学的調査によって分かってきました.このように規模の大きな渓畔林は,とくに西日本では希有な存在となっています。
また細見谷地域一帯は、1970年の環境庁による植物群落調査書でも、『水越峠から吉和川合流点まで』が選定基準A(屋久島などと同じ、自然林)に指定されているにもかかわらず、十分な保護策がとられて来ませんでした。
広い氾濫源に発達した渓畔林には、サワグルミ、トチ、オヒョウ、イタヤカエデ、シナノキ、ナツツバキ、カツラ、ブナ、イヌブナといった多様な樹種を始め、オモゴウテンナンショウやサンインヒキオコシ、様々なラン科植物など、レッドデータブックに記載されている希少種も多く生育しています。さらにオニツルウメモドキやツルアジサイ、サルナシなど胸高直径10cmを超えるツル植物が多いのも細見谷渓畔林の特徴です。
また、渓畔林、瀬、淵、河原、岩場、たまり、細流といった多様な生息場所がカゲロウ目やカワゲラ目などの水生昆虫の多様性を保証しています。さらに渓畔林内部の氾濫源や林道周辺の湿地からは新種の可能性のある詳細不詳のカワゲラ目や陸生貝類が発見されるなど、両生類・は虫類を含む様々な分類群の生物にとってこの地域は重要な生息地となっていることがわかってきました。
こうした種の多様性に富んだ生物群集の存在が、ツキノワグマやクマタカなどの大型動物が高密度で生息することを可能にしています。特に西中国山地のツキノワグマは絶滅のおそれのある孤立個体群として、環境省のレッドデータブックにも記載され、広島県の野生生物保護条例の登録種に指定されています。細見谷地域はこうした状況にあるツキノワグマの中核的な生息地として個体群維持にきわめて重要な意味を持っています。
以上の観点から、私たちは、細見谷を中心とした渓畔林一帯を、「失われつつある西中国山地の原生的自然をとどめる最後の聖地」として、厳重に保全する必要があると考え、細見谷渓畔林一帯を、現在の第2種特別地域から「西中国山地国定公園特別保護地区」に格上げするよう、広島県に働きかけていきたいと考えています。
つきましてはこの趣旨をご理解の上、署名活動にご協力頂きますよう、お願いいたします。
尚、この署名は、環境大臣と広島県知事へ提出する以外使用するものではありません。個人情報保護法に基づく開示・訂正などのお問い合わせは、個人情報保護係(privacy@wwf.or.jp、03−3769−1719)にて承ります。
一次集約 2006年3月31日
細見谷渓畔林保全を求める科学者グループ
- 安渓 貴子(山口大学 植物学)
- 安渓 遊地(山口県立大学 人類学)
- 河野 昭一(国際自然保護連合IUCN-CEM植物生態学)
- 竹門 康弘(京都大学 水生昆虫)
- 豊原 源太郎(広島大学 植物学)
- 中根 周歩(広島大学 森林生態学)
- 藤原 信(宇都宮大学名誉教授 林学)
- 米澤 信道(成安高校 植物学)
- 代表 金井塚 務(広島フィールドミュージアム 哺乳類生態学)
署名送付先 †
(事務局)
森と水と土を考える会 原戸 祥次郎
733-0033 広島県広島市西区観音本町1-17-17
電話・Fax 082-293-6531 E-mail harato@eos.ocn.ne.jp
または
廿日市・自然を考える会 高木 恭代
738-0032 広島県廿日市市峰高1-2-4
電話・FAX 0829-39-6655
署名用紙(MS-Word) †
署名用紙は研究者用と一般の方用の二通りあります。
下記の用紙を印刷してご利用ください。
署名用紙(PDF) †
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